漫画やアニメを見ていて、「こいつ、もっと活躍できたんじゃない?」って思うキャラクター、いますよね。
『ワンパンマン』において、その筆頭とも言えるのが、暗黒盗賊団ダークマターの最上位戦闘員、グロリバースです。
正直、名前を聞いても「えっ、誰だっけ?」となる人もいるかもしれません。それもそのはず、彼は主人公サイタマに出会ってしまい、自身の技を披露する間もなく瞬殺されてしまった悲劇の怪人だからです。
でも実は彼、設定を掘り下げていくと「相当ヤバい実力者」だったことが見えてくるんです。今回は、そんなちょっと不憫で愛すべき彼について、ゆるりと語っていきたいと思います。
この記事でわかること
- 瞬殺されたけど実は「災害レベル竜」という衝撃
- もしサイタマ以外と戦っていたらどうなっていたか
- ゲーム版(マジファイ)ではまさかの環境トップ性能
一瞬で退場した不遇なエリート
まず、彼の立ち位置をおさらいしておきましょう。
彼は、全宇宙の覇者ボロスが率いる宇宙船の護衛役でした。肩書きは「最上位戦闘員」。つまり、あの組織の中ではトップクラスのエリートなんですよね。
見た目は食虫植物というか、口がたくさんある恐ろしい姿。いかにも強そうです。
瞬殺された不遇な怪人の正体
侵入者を排除するために意気揚々と現れた彼ですが、運が悪すぎました。
相手はあのハゲマントことサイタマ。「貴様らの母星の環境に合わせてやろうか!」なんてカッコいいセリフを吐いている途中で、文字通り一撃で頭を吹き飛ばされて終了。
アニメを見返しても、本当に一瞬です。カップラーメンにお湯を入れる暇もありません。これには、さすがに見ているこっちが「あ、あっけない……」と同情してしまいました。
本来の実力はどれくらい凄かったのか
ここからが本題です。「瞬殺された=弱い」と思われがちですが、公式の設定を見ると評価がガラッと変わります。
実は彼、公式ファンブックなどで「災害レベル竜」と明記されているんです。
災害レベル竜といえば、「複数の町が壊滅する危機」という絶望的な強さ。深海王よりも格上ということになります。
公式設定では災害レベル「竜」という事実
彼の実力を測るのに一番わかりやすいのが、同僚たちとの比較です。
同じ最上位戦闘員には、S級ヒーロー数人(バングやアトミック侍など)を相手に大立ち回りを演じたメルザルガルドがいます。そして、宇宙一の念動力使いゲリュガンシュプ。
彼らと「同格」なわけですから、もしサイタマ以外、たとえばジェノス単独なんかと遭遇していたら、勝敗はわからなかったはずです。むしろ、S級ヒーロー数人でやっと倒せるレベルだった可能性が高いんですよね。
詳しくはTVアニメ『ワンパンマン』公式サイトのキャラクター紹介なども見てみると、その凶悪なデザインが再確認できて面白いですよ。
披露することなく散った20種類の必殺技
個人的に一番ツボなのが、彼の勤勉さです。
彼はなんと、20種類以上の必殺技を自分で考案・開発していたという設定があります。「ダブルバイト」とか「煉獄トゲ絞め」とか、名前だけは判明している技があるんですが、これらを一切出せずに終わりました。
「この技を食らって生きていた者はいない!」と自信満々だったのに、技を出す前にやられる。このギャップこそが、彼が一部のファンから熱狂的に愛される(ネタにされる)理由なんでしょうね。
ゲームの世界で果たした驚きの下克上
原作やアニメでは散々な扱いでしたが、救いの場がありました。それがスマホアプリゲームの世界です。
特に『一撃マジファイト(マジファイ)』というゲームにおいて、彼の扱いは別格です。
アプリゲームでは環境トップの性能に
このゲームに登場する「SSR+」という覚醒バージョンの彼は、まさにぶっ壊れ性能。
- 敵全体を腐食させてジワジワ削る
- ダメージを受けると回復する
- 受けたダメージを相手に反射する
こんな感じで、「持っていないと対人戦で勝てない」と言われるほどの強キャラとして君臨した時期がありました。
原作で何もさせてもらえなかった鬱憤を晴らすかのような暴れっぷり。もし興味があれば、『ONE PUNCH MAN 一撃マジファイト』公式サイトをチェックしてみると、その勇姿(?)が見られるかもしれません。
まとめ:記憶に残る「噛ませ犬」であれ
というわけで、サイタマに瞬殺された悲劇の怪人について振り返ってみました。
彼は決して弱かったわけではありません。ただ、対戦相手を間違えただけ。その「運の無さ」も含めて、なんだか憎めないキャラクターです。
もしまたアニメや漫画を見返す機会があったら、彼が一瞬だけ輝いたあのシーン、ぜひ瞬きせずに見届けてあげてくださいね。

