「マンガ大賞2021」大賞受賞、そしてアニメ化による社会現象的な大ヒット。『葬送のフリーレン』の名前を聞かない日はありません。
しかし、あまりの高評価ぶりに「正直、過大評価じゃないの?」「話題だけど、自分に合うか不安…」と感じている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、アニメ・漫画の専門ブログ編集長である私が、膨大なレビューデータと徹底的な作品分析をもとに、『葬送のフリーレン』のリアルな評価を包み隠さず解説します。
「神作画」と呼ばれるアニメの秘密から、賛否が分かれる「淡々としたストーリー」の真価、さらにはゲームコラボでの性能評価まで。これを読めば、あなたが今すぐ『フリーレン』を履修すべきかどうかが、ハッキリとわかります。
『葬送のフリーレン』評価の結論
結論から言えば、本作は「アニメ史に残る傑作」であることは間違いありません。
特にアニメ版は、制作会社マッドハウスによる映画級の作画と演出、Evan Call氏の劇伴が見事に融合しており、Filmarks等のレビューサイトでも極めて高いスコアを記録しています。
ただし、「派手な展開よりも情緒を重視する」淡々とした作風のため、「俺TUEEE系」や「テンポの速いバトル」を求める層には「退屈」「眠くなる」と感じられる場合があり、好みが分かれる作品でもあります。
『葬送のフリーレン』はなぜ評価が高い?面白いと言われる3つの理由
まず、なぜこれほどまでに多くの人が熱狂しているのか。その理由は単なる「異世界ファンタジー」の枠を超えた、作品の構造的な新しさとクオリティの高さにあります。
1. 「冒険の終わり」から始まる斬新な構成
通常のファンタジーが「魔王を倒すまで」を描くのに対し、本作は「魔王を倒したその後(後日譚)」から始まります。
1000年以上生きるエルフのフリーレンにとって、勇者ヒンメルたちとの10年の旅は「たったの10年」に過ぎませんでした。しかし、ヒンメルの死(寿命)をきっかけに、彼女は「なぜもっと人を知ろうとしなかったのか」と後悔し、彼の足跡を辿る旅に出ます。
この「過去を振り返りながら、故人の想いに気づいていく」というプロセスが、読者の人生経験や郷愁とリンクし、「とにかく泣ける」「静かな感動が押し寄せる」と高く評価されています。
2. アニメ版の圧倒的な映像美(マッドハウスの仕事)
アニメの評価を決定づけたのは、制作会社マッドハウスによる異常なまでのこだわりです。特に話題になったのが以下のポイントです。
- 日常芝居の解像度:第2話でフリーレンが魔法で落ち葉をくるくると回すシーンや、第10話でシュタルクが上着を着る動作など、物語上必須ではない些細な動きすら丁寧に作画されています。
- 戦闘シーンの迫力:原作漫画ではあっさり描かれがちな魔法バトルが、アニメではド派手かつ重量感のある映像に昇華されています。特に「フェルンの魔法連射」や「アウラ戦」の演出は、アニメーターの執念を感じさせるクオリティでした。
この圧倒的なクオリティを実現した制作スタジオについては、フリーレンのアニメ制作会社マッドハウスの裏側を解説した記事でさらに詳しく紹介しています。
3. 感情を補完するEvan Call氏の音楽
大河ドラマ『鎌倉殿の13人』などを手掛けたEvan Call氏による劇伴(BGM)も、高評価の大きな要因です。
フリーレンたちは感情表現が控えめなキャラクターが多いですが、音楽がその内面の機微を雄弁に語ることで、視聴者の涙腺を刺激します。第1話の「流星群を見るシーン」における映像と音楽の調和は、多くの視聴者から「奇跡のような美しさ」と絶賛されました。
ぶっちゃけ「つまらない」という感想は本当?賛否のポイントを分析
一方で、検索サジェストに「つまらない」「ひどい」といった言葉が出てくるのも事実。ここでは、ネガティブな評価の正体を客観的に分析します。
「淡々としていて眠くなる」という意見
本作は基本的に「町に着く → 人々の悩みを魔法で解決 → 過去を回想する」という流れで進みます。大きな事件が頻発するわけではないため、「起伏が乏しい」「盛り上がりに欠ける」と感じる人が一定数います。
特に序盤は、フリーレンの感情がまだ希薄なこともあり、物語のエンジンがかかるまで「退屈」に感じて離脱してしまうケースが見受けられます。
「意識高い系なろう」という批判
フリーレンは物語開始時点で世界最強クラスの実力者です。苦戦するシーンが少なく、淡々と敵を倒していく様子が、一部の視聴者には「緊張感のない『俺TUEEE』作品」「雰囲気だけのおしゃれアニメ」と映ることがあるようです。
しかし、多くのファンは「無双すること」自体ではなく、そこに至るまでの過程や会話劇を楽しんでいるため、ここは好みの分かれ目と言えるでしょう。なぜ評価が分かれるのかについては、葬送のフリーレンがつまらないと言われる5つの理由と本当の楽しみ方でより深く掘り下げています。
【比較】アニメと漫画、どっちで見るのがおすすめ?
「アニメから入るか、漫画から入るか」で迷っている方のために、それぞれのメリットを整理しました。
情緒と迫力を味わいたいなら「アニメ」
個人的には、まずはアニメ版(特に第1話の金曜ロードショーSP枠部分)から入ることを強くおすすめします。
声優陣の演技(種崎敦美さんの淡々としつつも温かみのある声など)や、魔法のSE(効果音)、美しい背景美術が、作品の世界観を完璧に補完しているからです。「たった10年だよ」というセリフの重みは、音声と映像があってこそ、より深く刺さります。
自分のペースで噛み締めたいなら「漫画」
一方で、原作漫画には小説を読んでいるような独特の「間」と静謐な空気感があります。
「行間を読む」楽しさや、アニメでは尺の都合でカットされがちな細かいニュアンスを拾いたい方は、漫画版も必見です。絵柄も非常に端正で読みやすいため、電子書籍サイトのレビューでも「絵が綺麗で癒やされる」「一気に全巻読んだ」という声が多数寄せられています。
よくある質問(FAQ):海外の反応やゲーム評価は?
ここでは、検索でよく見かける細かい疑問について、専門家の視点で回答します。
Q. 海外での評価はどうですか?
海外でも極めて高い評価を得ています。海外のアニメ評価サイト「MyAnimeList」などでは、歴代トップクラスのスコアを記録した時期もありました。「エルフの寿命設定を活かしたストーリーテリング」や「キャラクターの繊細な感情描写」が、国境を超えて支持されています。具体的にどういった点が海外ファンに刺さっているのかは、フリーレンへの海外の反応と世界が熱狂する理由をまとめた記事もご覧ください。
Q. ゲームコラボ(妖怪ウォッチぷにぷに等)での評価は?
『葬送のフリーレン』は、スマホゲームとのコラボでも注目されています。
- 妖怪ウォッチ ぷにぷに:コラボキャラとしての「フリーレン」は、必殺技連発が可能なスキルを持ち、スコアアタックや周回で非常に優秀な「UZランク」として評価されました。
- モンスト・コトダマン:これらのタイトルでも、原作の「魔法の強さ」を反映した強力なキャラクターとして実装される傾向にあり、性能面でもファンを喜ばせています。
Q. キスシーンは何話にあるの?
アニメ第13話(原作コミックでは第27話・第29話付近のエピソード)にて、僧侶ザインが投げキッスをするシーンや、フェルンがシュタルクの手を握る等の甘酸っぱい描写はありますが、メインキャラ同士の直接的なキスシーンは現状描かれていません。
ただし、投げキッスを受けたフリーレンが「精神攻撃だ…」とダメージを受けるコミカルなシーンはファンの間で非常に人気が高い名場面です。
まとめ:『葬送のフリーレン』は見る価値あり?
『葬送のフリーレン』の評価について解説してきました。
- 全体評価:アニメ・漫画ともに極めて高い(特にアニメの作画・演出は神レベル)。
- 向いている人:「時間」や「思い出」をテーマにした、心に沁みる物語が好きな人。
- 向いていない人:常に派手なバトルや、スピーディーな展開を求める人。
もしあなたが「最近のアニメは騒がしくて疲れる」「大人がしっとり楽しめるファンタジーが見たい」と思っているなら、『葬送のフリーレン』は間違いなく刺さる作品です。
まずはアニメの第1話を視聴し、ヒンメルの葬儀でフリーレンが流した涙の意味を、一緒に考えてみてください。きっと、あなたの心にも「温かい何か」が残るはずです。

