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葬送のフリーレンの恋愛は泣ける?ヒンメルの指輪やフェルンの結婚説を全巻から分析アイキャッチ

葬送のフリーレン

葬送のフリーレンの恋愛は泣ける?ヒンメルの指輪やフェルンの結婚説を全巻から分析

※本記事には原作漫画やアニメのネタバレ、および一部考察が含まれます。未読の方はご注意ください。

「葬送のフリーレンって、バトルや魔法がメインで恋愛要素はないんでしょ?」

そう思って読み始めた人が、いつの間にかとんでもない沼にハマってしまうのがこの作品の恐ろしいところです。
結論から言うと、この作品に派手な恋愛劇はありません。でも、「言葉にしないからこそ尊い、極上の感情」がそこら中に散りばめられているんですよね。

「あの指輪の意味は?」「フェルンたちは付き合ってるの?」
そんな疑問を持つ方のために、今回は作品全編を徹底的にリサーチし、隠された感情の矢印を分析してみました。

この記事のポイント

  • ヒンメルの指輪が示す「プロポーズ」同然の意味を解説
  • フェルンとシュタルクが「もう付き合ってる」と言われる理由
  • なぜ直接的な「好き」を描かないのか?作品テーマとの関連性
  • 原作の巻数や話数を交えた具体的な名シーン紹介

『葬送のフリーレン』に恋愛要素はいらない?読者の声を調査してみた

『葬送のフリーレン』に恋愛要素はいらない?読者の声を調査してみた

ネットで検索していると、「恋愛要素 いらない」というサジェストが出ることがあります。
確かに、魔王を倒した後の世界を淡々と描くこの作品に、甘ったるいロマンスは似合わない気がしますよね。

ただ、私が全巻読み込んだ上で感じるのは、この作品における「それ」は、単なる色恋沙汰とは少し違う次元にあるということです。

物語の主軸は「人間を知る旅」にある

主人公は1000年以上生きるエルフです。彼女にとって人間の寿命なんて、ほんの一瞬の出来事に過ぎません。
かつての仲間を看取った後、彼女が旅に出た理由は「人間を知るため」でした。

つまり、この物語において誰かを深く想ったり、理解しようとしたりする過程を描くことは、避けては通れない道なんです。それを「恋愛」と呼ぶか「友愛」と呼ぶかは読者次第ですが、人間関係の機微を描くことは作品の核そのものだと言えます。

不要派と肯定派、それぞれの意見を分析

実際にSNSやレビューサイトなどを見て回ると、意見は真っ二つというわけでもありませんでした。
だいたい以下のような棲み分けになっています。

意見のタイプ 主な主張
不要派 ドライな世界観が好きだから、安易なラブコメ展開はいらない。
主人公の種族的な設定(感情が希薄)を守ってほしい。
肯定派 直接的すぎない「匂わせ」が最高。
死後に相手の想いに気づく切なさがこの作品の醍醐味。

面白いのは、肯定派の多くも「ガッツリした恋愛描写は見たくない」と思っている点です。
「行間から滲み出るくらいの湿度がちょうどいい」というのが、ファンの総意に近いのかもしれません。

【独自作成】葬送のフリーレン恋愛相関図と主要キャラクターの関係性

【独自作成】葬送のフリーレン恋愛相関図と主要キャラクターの関係性

登場人物たちの矢印がどう向いているのか、関係性を整理してみましょう。
といっても、ドロドロした三角関係があるわけではありません。どちらかというと「時間はかかるけれど、確実に育っている絆」が見えてきます。

相関図で見る矢印の向きと感情の重さ

主要メンバーの関係性をざっくりまとめるとこんな感じです。

  • 勇者 → エルフの魔法使い
    言葉にはしなかったけれど、生涯をかけて愛し抜いた(と解釈できる行動多数)。
  • エルフの魔法使い → 勇者
    生前は「ただの仲間」だと思っていたが、死後にその存在の大きさを痛感中。
    矢印の種類が「信頼」から「それ以上」へ変化している最中。
  • 弟子の少女 ⇄ 戦士の少年
    同年代の二人。お互いに意識しまくりだが、決定打がない。
    周囲(特に僧侶の大人)からは「早くくっつけ」と思われている。

エルフと人間、種族による時間感覚のズレ

この相関図を語る上で外せないのが「種族の壁」です。
作中でも語られていますが、エルフには恋愛感情や生殖本能が欠落している(あるいは非常に薄い)という設定があります。

そのため、人間の側がどれだけ熱烈なアプローチをしても、エルフ側には「?」としか伝わらないことが多いんですよね。
この「伝わらなさ」と「時間のズレ」こそが、本作特有の切なさを生んでいます。

ヒンメルとフリーレンの恋愛は成立していたのか?指輪と花言葉の真実

さて、ここからが本題です。
多くの読者を狂わせているのが、勇者ヒンメルとフリーレンの関係性です。公式には恋人同士ではありません。しかし、ヒンメルの行動はどう見ても「愛」なんです。

鏡蓮華の指輪が意味する「久遠の愛情」

決定的なシーンは、原作3巻(第30話)やアニメでも描かれた指輪のエピソードです。
討伐の依頼の報酬として、ヒンメルが好きなものを買っていいと言った際、彼女が適当に選んだ指輪。その意匠は「鏡蓮華(かがみれんげ)」でした。

この世界における鏡蓮華の花言葉は「久遠の愛情」
恋人に贈るのが通例とされる代物です。

彼女は花言葉を知らずに選びましたが、ヒンメルは知っていたはずです。
それでも彼は何も言わず、ただ静かに跪いて、彼女の左手の薬指にその指輪をはめました。これ、もはやプロポーズと言っても過言ではないですよね。

「叶わないと諦めた幸せな夢」に見る結婚式の幻影

さらに物語が進むと、原作12巻(第118話)付近で衝撃的な描写が登場します。
精神魔法によって見せられた「叶わないと諦めた、幸せな夢」の中で、二人が結婚式を挙げているシーンが描かれたのです。

これがヒンメルの願望だったのか、彼女の深層心理だったのかは議論が分かれますが、少なくとも二人の間に「結婚」という選択肢が(無意識下であれ)存在していたことは間違いありません。
白いドレスとタキシード姿の二人はあまりにも美しく、そして現実には決して起こり得ない光景であるだけに、涙なしには見られません。

なぜ彼は想いを伝えずに生涯を終えたのか

ここまで想っていたなら、なぜ彼は生きているうちに告白しなかったのでしょうか。
それはおそらく、彼女がエルフだからでしょう。

自分は先に老いて死ぬ。彼女はその後も途方もない時間を一人で生きていく。
そんな彼女を「愛する人の死」という悲しみで縛りたくなかったのかもしれません。
各地に自分の銅像を作った理由を「君が未来で一人ぼっちにならないように」と語った彼の優しさが、すべてを物語っている気がします。

フェルンとシュタルクの恋愛進展!付き合う可能性と結婚説

切ない大人組に対して、見ていてニヤニヤしてしまうのが若者組の二人です。
フェルンとシュタルクの関係は、「葬送のフリーレン 恋愛」で検索する人が最も進展を期待しているポイントでしょう。

誕生日の贈り物と「鏡蓮華」の再登場

ここでもキーアイテムとなるのが「鏡蓮華」です。
シュタルクがフェルンの誕生日に贈ったブレスレットも、またしても鏡蓮華のデザインでした(29話)。

シュタルク本人は意味を知らずに選んだのですが、フェルンはその意味を知っています。
「一生懸命選んでくれたものですから」と大切に身につけ続けている姿を見ると、彼女の中ではもう答えが出ているような気もします。

アニメでも話題になったダンスシーンの視線

アニメ勢を一気に惹きつけたのが、舞踏会でのダンスシーンです(原作32話)。
普段は喧嘩ばかりしている二人が正装して手を取り合う姿は、まさにおとぎ話の王子様とお姫様。
お互いを意識して視線が泳いだり、まんざらでもない表情をしたりと、この回だけでご飯3杯はいけるレベルの破壊力でした。

デート回や看病シーンに見る「もう付き合っちゃえよ」感

その後も、二人の距離は縮まる一方です。

  • デート回(66話):フェルンが服選びに何時間もかけたり、シュタルクが「こんなに可愛かったっけ」と赤面したり。
  • 看病:シュタルクが倒れた際、フェルンがつきっきりで手を握って看病する。

旅の仲間である僧侶ザインが放った「もう付き合っちゃえよ!!!」というセリフは、全読者の心の叫びを代弁してくれました。
二人は同じ人間で寿命も近いですし、旅の終わりかどこかのタイミングで結ばれる可能性は極めて高いと見ています。

意外と深い?その他のキャラクターに見る恋愛模様

メインキャラ以外にも、心に残るエピソードがあります。
この作品、脇役の人生の描き方も本当に丁寧なんです。

僧侶ザインの「年上のお姉さん」への未練

旅の途中で一時加入した僧侶ザイン。
彼が冒険に出た理由は、かつて自分を冒険に誘ってくれた「好きだった年上のお姉さん(戦士ゴリラではありません、念のため)」を探すためでした。

いい歳をした大人が、昔の淡い想いを引きずって旅に出る。
そんな泥臭い人間臭さも、この作品の魅力の一つです。

黄金郷編でのデンケンと妻レクテューレの記憶

一級魔法使い試験編から登場する老魔法使いデンケン。
彼が権力や地位に固執した背景には、若くして亡くなった妻レクテューレへの深い愛がありました。

「妻の墓参りに行きたい」という、ただそれだけの理由で命がけの戦いに挑む老人の姿は、ヒンメルとはまた違った形の「愛を貫く男」のかっこよさを見せてくれます。

『葬送のフリーレン』は究極の恋愛漫画かもしれない

ここまで見てきて感じるのは、この作品は決して「恋愛要素がない」わけではないということです。
むしろ、安易な「好き」という言葉を使わずに、行動と時間だけで愛情の深さを表現している点において、ある種の究極系だと言えるのではないでしょうか。

言葉にしないからこそ伝わる感情の余韻

ヒンメルはもうこの世にいません。
だからこそ、フリーレンが彼の足跡を辿り、彼が愛した景色を見るたびに、読者は「ああ、彼は本当に彼女を愛していたんだな」と追体験することになります。

死んでから始まる恋。
届かなかったはずの想いが、1000年の時を超えて彼女を変えていく。
そう考えると、これほど壮大でロマンチックな物語もなかなかないと思いませんか?

まとめ

今回は『葬送のフリーレン』の恋愛要素について、ヒンメルやフェルンたちの関係性を中心に解説しました。

ヒンメルの指輪や幻影の結婚式、フェルンとシュタルクの初々しい距離感など、知れば知るほど味わい深い要素がたくさんあります。
「バトル漫画だと思ってた」という方も、一度この「矢印」を意識して読み返してみてください。
きっと、最初とは全く違う涙が流れるはずです。

特にヒンメルが指輪を渡すシーン(原作3巻・4巻あたり)や、アニメでのダンスシーンは必見ですよ。

-葬送のフリーレン