ワンパンマンの中でも、これほど「人間くさい」変化を見せてくれたキャラって他にいないんじゃないでしょうか。
初登場時はイケメンで強くて、ちょっと鼻につく感じの遊び人。
「ヒーローなんてくだらない」と斜に構えていた彼が、ボロボロになりながらも成長していく姿に心を掴まれた人も多いはず。
そう、冥躰拳の使い手、スイリューのことです。
今回は、そんな彼について、アニメや原作での違い、強さの秘密、そして気になる「その後」まで、ちょっと深掘りしてみたいと思います。
これからワンパンマンを見返す人や、原作の展開が気になっている人の参考になれば嬉しいです。
この記事のポイント
- 実力はS級ヒーロー並みだが、上には上がいることを痛感
- アニメ版の声優は松風雅也さん
- 死亡説もあったが生還し、原作ではネオヒーローズへ
- 原作(ONE版)と村田版(リメイク)で性格や展開が少し違う
スイリューの強さはS級並み?サイタマやガロウとの差
まず気になるのは、やっぱり「どれくらい強いの?」ってところですよね。
スーパーファイトで見せた動きを見る限り、間違いなく一般のヒーローレベルは超えています。
格闘大会スーパーファイトでの実力
A級ヒーローであるイナズマックスやスネックを、手を使わずに足技だけで瞬殺していましたよね。
あの余裕っぷりを見るに、A級上位ランカーでも彼には敵わないでしょう。
ジェノスもモニター越しに彼の動きを見て「かなりやるようだな」と評価していましたし、ファンの間でも「S級ヒーローの下位~中位くらいの実力はあるんじゃないか」と言われています。
破壊力も凄まじくて、本気を出せば闘技場の巨大な床を真っ二つに割ってしまうほど。
冥躰拳というチート級の技
彼が使う「冥躰拳(めいていけん)」は、空を飛ぶように回転したり、強烈な一撃を叩き込んだりとかなり派手。
特に「冥躰空龍拳」なんて、人間離れした回転力でずっと空中に浮いてましたからね。
才能だけでここまで強くなった天才肌、という設定もまた魅力的です。
「数年間修行してない」なんて言ってましたけど、それでS級クラスなんだから凡人からしたらたまったもんじゃありません。
主人公との圧倒的な壁
ただ、この作品の残酷なところは「上には上がいる」を容赦なく見せつけるところ。
決勝戦でのサイタマとの試合は、スイリューにとっては「遊び」のつもりが、文字通り次元の違いを見せつけられる結果になりました。
そして何より、その後のゴウケツやバクザンといった「竜レベル」の怪人たちに対する無力感。
自信満々だった彼が、絶望して震えるシーンは見ていて胸が痛くなりましたが、あの経験こそが彼の本当の強さへの入り口だったのかもしれません。
ワンパンマンのアニメ版での活躍と担当声優
アニメで動く彼を見て、さらにファンになった人も多いはず。
特にあの軽薄そうな喋り方と、必死な叫びのギャップが素晴らしかったです。
魅力的なボイスを担当しているのは誰?
声を担当しているのは、松風雅也さんです。
『電磁戦隊メガレンジャー』のメガブルー役などでも知られる方ですね。
松風さんの演技、すごくハマってましたよね。
普段の「女の子大好き!」みたいな軽いトーンから、ボロボロにされて「助けてくれェェ!」とプライドをかなぐり捨てて叫ぶシーンまで、感情の振れ幅がすごかったです。
特に、助けを呼ぶ直前に「息を吸い込む」あのリアルな演技は、アニメならではの鳥肌ポイントでした。
アニメ何期・何話で見れる?
彼がメインで活躍するのは、アニメ第2期です。
スーパーファイト編が中心になるので、第2期の序盤から中盤にかけてたっぷり出番があります。
特にサイタマとの決勝戦や、その後の怪人襲来編は見どころ満載。
まだ見ていない人は、ぜひチェックしてみてください。
死亡説は本当?スイリューのその後と再登場について
怪人にボコボコにされた時、「あ、これ死んだかも…」と思った人もいるかもしれません。
でも安心してください、生きてます。
絶望的な状況からの生還
ゴウケツには遊ばれ、バクザンにはなぶり殺しにされそうになりましたが、ギリギリのところでサイタマが駆けつけました。
あの時のサイタマ、本当にかっこよかったですよね。
「助けを呼ぶ声が聞こえた」って戻ってくるヒーロー、最高すぎます。
怪我の回復と新たな決意
その後は病院に入院し、リハビリ生活へ。
そこでも、同じく入院していたヒーローたちと会話するシーンがあります。
かつては見下していたヒーローたちの「心の強さ」を知り、毒気が抜けたというか、すごくいい顔をするようになりました。
「身体も心もヒーローになりたい」という目標ができたのは、彼にとって一番の収穫だったんじゃないでしょうか。
原作(ONE版)と漫画(村田版)での扱いの違い
ここがちょっとややこしいんですが、実は原作(ONE先生版)と、となりのヤングジャンプで連載中の村田雄介先生版(リメイク版)では、彼の扱いが結構違います。
ネオヒーローズでの意外な立ち位置
原作版では、なんとスーパーファイト編がありません。
なので、彼はもっと後のエピソード、「ネオヒーローズ」編で初登場します。
しかも原作の彼は、村田版のような熱い成長ストーリーを経ていない状態での登場に近いんです。
「儲かりそうだから」みたいな理由でネオヒーローズに入り、支給されたバトルスーツを着て戦うんですが…強すぎてスーツが壊れてしまい、弁償金500万円を背負わされるという、ちょっと可哀想で笑える展開になっています。
リメイク版で描かれた心の成長
一方、私たちがよく知る「スーパーファイトでの挫折と成長」は、村田版で大幅に掘り下げられたオリジナル要素が強いんです。
村田版では、しっかりとサイタマとの交流や、ヒーローへの意識改革が描かれています。
個人的には、この村田版でのドラマチックな展開があったからこそ、スイリューというキャラに深みが出たなぁと感じています。
ヒーローを目指すようになった理由
最初は「ヒーローなんて、良いことしてる気分に浸りたいだけの偽善者」くらいに思っていましたよね。
でも、自分が弱者側になった時、その考えは180度変わりました。
絶体絶命のピンチで知った希望
誰も助けてくれない絶望の中で、駆けつけてくれたスネックやイナズマックス。
彼らはスイリューより明らかに弱いのに、命がけで時間を稼ごうとしました。
そして、圧倒的な強さで怪人を粉砕したサイタマ。
「ヒーローとは、強さだけじゃなく、希望を与える存在なんだ」と肌で感じた瞬間です。
サイタマに弟子入りを断られた時の「絶対に断る」のやり取りも、なんだかんだで清々しい終わり方でしたね。
まとめ
スイリューは、ただ強いだけのキャラじゃなく、挫折を知って強くなる「人間ドラマ」を見せてくれる貴重な存在です。
最初は嫌な奴だなぁと思っていたのに、気づけば応援していた…なんて人も多いはず。
原作のネオヒーローズ編での活躍(と借金返済)も気になりますし、村田版での今後の再登場も楽しみです。
もし久しぶりに彼の活躍が見たくなったら、ぜひ漫画やアニメを見返してみてください。
「誰でもいいから助けてくれ!」のシーン、今見ると改めてグッときますよ。

