「ワンパンマン」に出てくるキャラクターって、強烈な個性を持った人ばかりですよね。
最強ハゲマントのサイタマ先生や、サイボーグのジェノス、超能力者のタツマキなど、S級ヒーローたちの華々しい活躍にはいつもワクワクさせられます。
でも、そんな中でちょっと異彩を放っている人物がいませんか?
そう、シルバーファング(バング)の一番弟子、チャランコです。
「え、あのお調子者?」
「弱いし、すぐやられちゃうじゃん」
なんて思った方、ちょっと待ってください!
実は彼、ただのコメディ担当じゃないんです。物語の裏側で、彼なりに必死に戦い、ある意味ではサイタマ先生とも深い関わりを持った、めちゃくちゃ重要なポジションの男なんですよ。
今回は、そんなチャランコの強さや声優さん、そして「水球炭酸拳」という謎ワードが生まれた経緯まで、肩の力を抜いて語っていきたいと思います。
この記事のポイント
- なぜ彼だけが「一番弟子」として残ったのか?
- 戦闘力は一般人レベルでも、メンタルはS級並み?
- あの「ガロウ」にたった一人で挑んだ理由
- サイタマとの意外な友情(?)と変装エピソード
自称「一番弟子」の正体とは
まず、チャランコってどんなキャラだっけ?というところからおさらいしましょう。
彼はS級3位のヒーロー、シルバーファングが営む「流水岩砕拳」の道場に通う門下生です。見た目は金髪で、いかにも今時の若者って感じ。名前の通り「ちゃらんぽらん」な性格に見えますよね。
なぜ一人だけ残ったのか
彼が「一番弟子」を名乗っているのには、実はちょっと切ない事情があります。
元々、バングの道場にはたくさんの優秀な門下生がいました。しかし、ある日あの大暴れした「ガロウ」によって、有望な弟子たちが全員ボコボコにされて再起不能になってしまったんです。
怖くなった他の門下生はみんな逃げ出しちゃったんですが、チャランコだけはその日たまたま稽古をサボっていたため、難を逃れました。
結果として、「逃げずに残った(というかサボって無事だった)最後の一人」として、一番弟子のポジションに収まったわけです。運が良いのか悪いのか……でも、みんなが去った後も道場に居続けているあたり、バング先生への愛は本物だと思います。
担当している声優さんは?
アニメでチャランコの声を演じているのは、増田俊樹(ますだとしき)さんです。
『アイドリッシュセブン』の和泉一織役や、『刀剣乱舞』の加州清光役などで知られる人気声優さんですよね。イケメンボイスのイメージが強いですが、チャランコのような「ちょっと情けないけど憎めないキャラ」の演技も最高にハマっています。
特に焦ったり、調子に乗ったりする時の演技は必聴ですよ。
一般人と比べるとどうなの?本当の強さ
さて、一番気になるのが彼の「強さ」です。
S級ヒーローの弟子なんだから、そこそこ強いんじゃないの?と期待したくなりますが、作中の描写を見る限り、戦闘力はお察しの通りです。
戦闘力は限りなく普通
ジェノスには一瞬で気絶させられ「雑魚」と認定され、怪人たちには手も足も出ません。バング先生からも「才能はない」と言われてしまう始末。
ただ、公式の設定などを見ると「地元の不良くらいなら不意打ちで倒せる」程度の実力はあるようです。完全に弱い一般人というわけではなく、一応武術の基礎は習っているレベル、といったところでしょうか。
あの「狩人」に立ち向かった勇気
でも、チャランコの本当の強さは腕っぷしじゃありません。「心の強さ」なんです。
かつての同門であり、圧倒的な強さを誇るガロウがヒーロー狩りを始めた時、チャランコはどうしたと思いますか?
なんと、S級ヒーローのタンクトップマスターすら倒された現場で、たった一人でガロウに立ち向かったんです。「バング先生の顔に泥を塗ったな!」と。
結果はもちろん惨敗で、ボロボロにされてしまいます。でも、勝てないと分かっていても、師匠の名誉のために体を張れる。その根性は、間違いなくヒーローの資質があると思いませんか?
実際、サイタマも後にこのことを知って「あいつは一人でガロウに立ち向かったぞ」と評価していました。あのサイタマ先生に認められるって、実はすごいことですよね。
サイタマとの奇妙な縁と変装劇
チャランコを語る上で外せないのが、武術大会「スーパーファイト」でのエピソードです。ここで彼は、とんでもない形でサイタマと関わることになります。
カツラを被った代理出場
ガロウにやられて入院してしまったチャランコ。そのお見舞いに来たサイタマは、武術というものに興味を持ち始めます。
そこでサイタマが思いついたのが、「チャランコのフリをして大会に出れば、武術を体験できるし賞金ももらえるじゃん」という適当すぎる作戦。
こうして、安っぽいカツラを被ったサイタマ(偽チャランコ)が大会に出場することになったのです。
本物のチャランコがベッドで寝ている間に、自分の名前が勝手に有名になっていく……なんて不憫な(笑)。でも、この時のサイタマとスイリューの試合は、作品屈指の名バトルになりました。
謎の拳法が爆誕した瞬間
大会の受付で流派を聞かれたサイタマが、咄嗟に口走ったのが「水球炭酸拳(すいきゅうたんさんけん)」です。
もちろんそんな拳法はありません。「流水岩砕拳」をうろ覚えで言っただけなんですが、周りの武術家たちが「なんだその流派は!?」とざわつくシーンは何度見ても笑えます。
ちなみに、このあたりのエピソードはTVアニメ『ワンパンマン』公式サイトでも紹介されている第2期の見どころの一つです。サイタマが被るズレたカツラのシュールさは、ぜひ映像で確認してほしいですね。
まとめ
ここまでチャランコの魅力について語ってきましたが、いかがでしたか?
確かに彼は強くありません。サイタマやジェノスのように派手な必殺技もありません。
でも、逃げずに道場を守り続けたり、師匠のために強敵に挑んだりする姿は、見ていてなんだか応援したくなるんですよね。
最近の原作(Web連載版)では、一度は破門されかけたものの、再び道着を着て道場に戻っている様子も描かれています。となりのヤングジャンプの『ワンパンマン』掲載ページで最新話を追っていると、たまに背景に彼がいるだけで「お、元気にしてるな!」と嬉しくなっちゃいます。
最強ヒーローたちが暴れまわる中で、私たち一般人に一番近い視点を持っているチャランコ。彼がこれからどんな風に成長していくのか(あるいは変わらないのか)、これからも温かく見守っていきましょう!

