漫画『ダンダダン』の中でも、ひときわ異彩を放つ強烈なキャラクター「邪視(じゃし)」。
その不気味なビジュアルと、登場時の絶望的な強さは読者に深いトラウマとインパクトを与えました。
しかし、邪視は単なる「怖い敵」では終わりません。彼には悲惨すぎる過去があり、現在は宿主であるジジ(円城寺仁)との奇妙な共生関係や、オカルンたちとの約束を守る義理堅い一面も持ち合わせています。
この記事では、邪視の元ネタとなった都市伝説から、涙なしでは語れない過去、そして物語の核心に触れる最新の魅力を徹底解説します。
この記事でわかること
- 邪視の不気味な見た目と「ブリーフ」の理由
- 元ネタとなった検索してはいけない言葉「くねくね」
- 邪視の悲しき過去と「人間皆殺し」の理由
- 宿主・ジジ(円城寺仁)との現在の関係と今後の考察
邪視(じゃし)とは?不気味すぎる風貌と特徴
邪視の見た目は、一度見たら脳裏に焼き付くほど強烈です。作中でも屈指のホラー要素を持つ彼の特徴を整理しましょう。
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| 体格 | 白く痩せ細った肢体、不自然に長い手足 |
| 顔・目 | のっぺらぼうのような顔に、縦に並んだ複数の目 |
| 服装 | ブリーフ一丁(宿主であるジジの影響) |
| 挙動 | くねくねと踊るような予測不能な動き |
特に印象的なのは、その動きです。関節がないかのように軟体動物のように動き回り、対峙する者に生理的な嫌悪感と恐怖を与えます。
なぜブリーフ一丁なのか?
シリアスな強敵であるにも関わらず、邪視(ジジの状態)は常にブリーフ姿です。これは、邪視が発する強大な呪いのオーラ(気)が強すぎるため、普通の服を着ていると気が練り切れず、服が弾け飛んでしまうからという設定があります。
シュールな見た目ですが、それだけ彼の力が桁外れであることを示しているのです。
元ネタは都市伝説「くねくね」
邪視のモデルとなっているのは、インターネット黎明期の「2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)」で誕生した有名なネット怪談(都市伝説)「くねくね」です。
田んぼのあぜ道などで、遠くに「白くてくねくね動くもの」を目撃する。
双眼鏡などでその正体をはっきりと「理解」してしまった瞬間、目撃者は精神に異常をきたし、狂ってしまうという怪異譚。
『ダンダダン』における邪視も、「見てはいけない」「理解できない動き」という要素が色濃く反映されています。現代の怪談をモチーフにすることで、読者にとって「どこかで聞いたことのあるリアルな恐怖」を演出しているのです。
邪視の恐るべき能力「邪眼」
邪視の最大の武器は、その名の通り目を使った呪い、「邪眼」です。
- 精神破壊: 彼の目を見た者は、強烈な憎悪と狂気に囚われ、自殺衝動に駆られたり、同士討ちを始めたりします。
- 「ボール」の生成: 強力な念動力のような力で、大気を圧縮したような「見えないボール」を作り出し、それを蹴り飛ばして攻撃します。その威力はコンクリートを軽々と貫通します。
- 身体能力: ジジの身体能力と相まって、目にも止まらぬ速さで移動し、格闘戦でも圧倒的な強さを誇ります。
宿主・ジジ(円城寺仁)との奇妙な関係
物語の途中から、邪視は主要キャラクターであるジジ(円城寺仁)の体に取り憑くことになります。(当初はジジの体を完全に奪おうとしていました)。
なぜジジの中にいるのか?
呪いの家の事件解決後、行き場を失った邪視はジジの霊媒体質に引き寄せられ、彼の中に留まることになります。通常であれば宿主の精神を食い尽くすところですが、ジジの持つ「底抜けの明るさ」と「優しさ」、そしてオカルンの機転により、完全な乗っ取りを防いでいます。
オカルンとの「約束」
現在の邪視は、主人公のオカルンとある約束(誓約)を交わしています。
それは「オカルンと戦わせてやる代わりに、それまではジジの体を守り、むやみに人を殺さない」というもの。
邪視は戦闘狂であり、強い相手と戦うことを至上の喜びとしています。この契約により、現在は味方サイドの「切り札」として、強敵との戦いでのみその力を解放しています。
邪視の悲しき過去:なぜ人間を憎むのか
邪視がこれほどまでに人間を憎み、「全員殺してやる」と口にする背景には、涙なしには語れない凄惨な過去があります。
彼はかつて、鬼頭家が管理する村で暮らす普通の人間の子供でした。しかし、村には火山の噴火を鎮めるために「子供を生贄として地下深くに閉じ込める」という狂った風習がありました。
親からも引き離され、暗い地下牢に閉じ込められた子供たち。彼らは飢えと孤独、そして絶望の中で次々と命を落としていきました。死にゆく子供たちの「なんで僕たちがこんな目に」「大人が憎い」という怨念が集合し、凝り固まって生まれた怪異こそが「邪視」なのです。
彼の行動原理である「人間皆殺し」は、単なる悪意ではなく、理不尽に命を奪われた子供たちの悲痛な叫びそのものと言えます。
実在する怪異なのか?
結論から言うと、邪視という特定の妖怪は『ダンダダン』の創作であり、実在しません。
しかし、前述の「くねくね」という都市伝説や、日本各地に残る「人身御供(生贄)」の伝承、そして「邪視(イーブルアイ)」という概念自体は世界中のオカルト文化に実在します。
作者の龍幸伸先生は、これら複数の実在するオカルト要素を巧みに組み合わせ、現代的かつ哀しいモンスターとして邪視を描き出しました。
【考察】邪視は最終的に「完全に仲間」になるのか?3つの伏線
ここからは、物語の今後の展開について少し踏み込んで考察してみましょう。邪視は現在「オカルンとの約束」で大人しくしていますが、最終的にジジと和解し、完全な仲間(デレ)になる可能性はあるのでしょうか?
ファンの間では、以下の3つの点から「最強の相棒になる説」が濃厚とされています。
- 子供への反応: 邪視は「大人」を激しく憎んでいますが、自分と同じ境遇の子供に対しては攻撃を躊躇するような描写が見え隠れします。
- ジジの慈愛: 宿主であるジジは、邪視の悲しい過去を知ってもなお、彼を拒絶せず受け入れようとしています。この「愛」が邪視の呪いを溶かす鍵になるかもしれません。
- 名前の変化: 現在は「邪視」と呼ばれていますが、過去に生きていた頃の「本当の名前」をジジが呼ぶことで、呪縛から解き放たれるという展開も予想されます。
単なる暴走機関車ではなく、心を持った悲しい存在であるからこそ、彼が本当の笑顔を取り戻す瞬間が来ることを願わずにはいられません。
まとめ:邪視の「目の奥の悲しみ」に注目して本編を楽しもう
当初は最悪の敵として登場した邪視ですが、その背景を知ると見え方が180度変わります。
- 正体:生贄にされた子供たちの怨念の集合体。
- 宿主:ジジ(円城寺仁)。普段はジジの中に眠っている。
- 魅力:ブリーフ一丁の変態的な見た目と、圧倒的な戦闘力、そして悲しい過去のギャップ。
ジジという太陽のような存在と、オカルンたち仲間との関わりの中で、邪視の「憎悪」がどのように変化していくのか。
単なる破壊兵器から、仲間を守るための最強の戦力へと変わっていく彼の姿は、『ダンダダン』の物語において最も熱い見どころの一つです。
「まだ原作の邪視登場シーンを読んでいない」「アニメで動くブリーフ姿を確認したい」という方は、ぜひ今すぐ本編をチェックして、その圧倒的な迫力を体験してみてください。

